2017年9月24日(日) 川の安全教室 活動報告
日 時 | :2017年9月24日(日)10:00~ |
場 所 | :多摩川丸子橋下河川敷 |
2017年9月24日(日)多摩川丸子橋下河川敷にて『川の安全教室』を行った。最初に主催者挨拶、講師・スタッフ紹介を行い、恒例のラジオ体操で身体をほぐした。
河村講師
今日は「いざ」というときの心構えについて話したい。水辺で遊ぶとき、ライフジャケットを着ておくことがいい一番いい。何もない場合は沈んでしまうが浅くなったところで助けることができるためだ。川には流れがあるので、助けるために溺れたところで川に入っても絶対追いつかない。岸を走ってで追いかけ、下流で捕まえることが原則だ。
おぼれたときは誰かに助けを求めることが大事。まずは119番通報をする。そのとき、「誰かやって」ではあいまいになってしまうので、通報する人は誰、溺者を見てる人は誰、と必ず役割を決めること。
もちろん本当はこういうことにならない様にしてほしいのだが、溺れた人を助けるときに身近なもので代用する方法を紹介したい。
火事の時の場合では、火を消すの何があれば消せるか。消火器、水、などがあれば消せるだろう。場合によっては砂をかけて消すこともできる。ところが、消火器を持っていても使ったことがなければ火は消せない。また、消火器の位置がわからなければこれも使うことはできない。さらに消火器が近くにあったとしても、遠くの場所にあったものしか記憶していなければそれだけ時間がかかってしまう。つまり、頭の中にここで一番近いところはどこなのかということを入れておかなけれいけない。溺れたときも同じで、ここで誰かが流されたときどうすべきか考えておかなければ咄嗟の行動は難しい。
また、救助するときには、一番リスクの少ない方法で助けたい。岸から手を差し伸べたり、釣り竿などにつかまらせたり、水に入らずに助ける方法を一番に考えてほしい。
溺者を救助するときには、相手に浮いていてもらわなければ困る。ここで、浮輪など専用のものがあればいいが、河原のバーベキューで都合よく準備されていることは少ない。そんなときには、代用品を上手く活用してほしい。例えばクーラーボックスは空にすればよく浮くし、ペットボトルでも紐をつけて投げて渡すこともできる。ペットボトルは全くの空だと投げたときに飛ばないので3分の1程度少し残しておくと重みで遠くまで到達させることができる。岸から投げた紐を引っ張ってしまうと相手が手を離してしまうことがあるので、岸では紐を強く止めてるだけする。紐を掴んだ溺者は川の流れで自動的に岸に寄ってくるのでそれだけで大丈夫だ。
そのほか、ゴミ袋に空気を入れるだけでも大きな浮力を得られる。普段泳いでいるときは潜っても大丈夫だが、しがみつかれてしまうと少しは潜れるはずなのに慌てて浮くことが難しくなることがある。そんな時は空気を入れたゴミ袋をいくつか作り、これを溺者に渡すことができる。ところが、こういうことは予め頭に入れていないとなかなか咄嗟の行動をとるのが難しい。そこで、今日は川で実際にライフジャケットの力、代用品の浮力など体感してほしいと思う。
遠藤講師
残念ながら水の事故は年々増えている。海、川、プールで事故が一番多いのはどれか。実際は川が一番多い。これは、海とプールには監視員がいるが、川には監視員がいないためである。また、川には流れがあるため、救助を呼びに行ったとしても来るまで時間がかかってしまうため流されてしまうからだ。このメカニズムをよく心得た上で、「自分の命は自分で守る」セルフレスキュー原則だ。
セルフレスキューを実践するうえで装備は大変重要だ。このライフジャケットは着たから100%安全というわけではないが、水の事故の8割から9割でライフジャケットを着ていれば助かった命があると言われている。
また、川の底は見えにくい。ところが川の底には何が落ちているかわからない。岩、割れたガラス、足を切ってしまう怖いものもある。そこで、足を保護する靴が重要になってくる。まず靴底の暑さだが、あまり薄すぎて底の柔らかい靴だと岩場では足が痛くなって歩けない。またサンダルなどでは川の流れによって脱げてしまうことがある。特に脱げたサンダルを取りに行って流される事故が多く発生している。できればジョギングシューズで水はけのよいものが好ましい。ただし底がデコボコしすぎているものは接地面が少ないためすべりやすいので注意が必要だ。靴によっては、底がフェルトになっていて、滑りにくくできているものもあるので、そのようなものを準備するのもいいだろう。
参加者の様子
安全教室終了後は冷えた体を温かいけんちん汁が待っていた。
【今後の予定】
『昆虫観察』
日 時 : 2017年10月1日(日) 10:00~12:00
場 所 : 多摩川とどろき河川敷(とどろきフィールド)
講 師 : 榎本 正邦(えのきん)先生
持ち物 : 虫かご 虫取り網などあると便利です。
参加費 : 200円(全員 保険料として)
備 考 : 長袖 長ズボン 着用のこと