2018年9月23日(日・秋分の日) 『川の安全教室(多摩川丸子橋下河川敷)』 活動報告
日 時 | :2018年9月23日(日・秋分の日) 10時00分~13時00分 |
場 所 | :多摩川丸子橋下河川敷 |
参加者 | :34名 |
2018年9月23日(日・秋分の日)『川の安全教室(多摩川丸子橋下河川敷)』を行なった。開会式では講師・スタッフ紹介に続き恒例のラジオ体操で身体をほぐした。
安全教室では遠藤講師、河村講師から川で安全に水遊びをするために必要な準備や知識について説明があった。
【遠藤講師】
皆さんはどの程度息を止めていられますか。3分くらい?2分くらい?意識して潜るときには3分から5分程度息を止めることができるが、事故で水の中に落ち呼吸を確保できずパニックを起こした場合では10秒で水を飲んでしまう。そして水を飲むと呼吸ができなくなる。溺れたときに助けが来るまでの時間、自分自身を守らなければならない。このことを今日は伝えていきたい。
どうやったら身を守れるか。まずはライフジャケット。水難事故の90%はライフジャケットを着ていたら命を守れたといわれている。人間の体重の70%の浮力があれば呼吸を確保できるが、ライフジャケットを着用していれば自分自身でセルフレスキューすることができる。そのため、これから水辺で遊ぶときには必ずライフジャケットを着用してほしい。
次に重要なのは足元だ。水面は平らにみえるが水底はどのようになっているかわからない。でこぼこしている場合があるため、水の中で怪我をすると歩くことができなくなる。
海辺でビーチサンダルをよく見かける。しかしながらビーチサンダルはビーチを歩くぶんには便利だが、水の中ではすぐ脱げてしまう。水の事故で多いのがこの流れてしまったサンダルを取りに行って溺れることが多い。そのため、水に入るときにはかならず踵のついている履物を身に着けてほしい。またクロックスなどでもブカブカのものを履いている場合が多い。踵のないものよりは脱げにくいがそれでも脱げやすいので、あまり安心をしないように。好ましいものとしては、最低でも運動靴などひもの付いているものが良い。靴底についてはソックスを上に履くと布が水分を吸収して滑りにくくなる。靴底の柔らかいウォーターシューズなどもよいだろう。特にくるぶしまで保護されているものがあれば砂も中に入らず好ましい。
続いて服装について。綿素材のものは水を吸収するが乾きが遅い。そのため陸に上がると体温が奪われてしまう。人間の体温は36度程度だが、30度を下回ってしまうと低体温症といって言葉を発せなくなったり震えが止まらなくなってしまう。水温は20度前後。30度の体温を保てるのは10~15分程度。そのためすぐ乾くポリエステルなど化繊素材のウェアを選んでほしい。そのほか眼鏡を着用している人はストラップをつけてほしい。
【河村講師】
これは救助専用のロープになる。これを投げて助ける形になる。助ける側は川に入らずに助けることが安全だ。無理して川に入ると共に助からない場合が多い。ロープを投げて失敗したとき、手繰り寄せいて束にすると束を投げなおすことができる。人は経験したことしかいざというときに実践できない。今日は経験することで「いざ」というときに備えてほしい。
水難救助で救助する人が実際に川に入って助ける方法は極力避けてほしい。その前に溺者に浮くものなどを渡して助ける方法を試してほしい。例えばバーベキューなどではペットボトルなどを持っていることがあると思うが、これで浮力を得ることができる。ペットボトルは空になっていると飛ばないため投げても届かないことがあるので、多少水分が入っている状態で投げるとよい。また、クーラーボックスなどがあればこれも利用できる。そのほかビニール袋に空気を入れて浮きにすると大きな浮力が得られる。
スローロープという救助用のロープがあり、これを溺者に投げる。このロープが溺者に渡れば救助者は無理に引かなくてもしっかり固定しておけば溺者は川の流れで川岸によって来る。
【安全確認】
講義を踏まえ川に入る全員がライフジャケットを着用。一人ひとりについてスタッフが装備を確認する。
【かっぱの川流れ 〜ライフジャケットの浮力を体感〜 】
【豚汁】
川遊びで冷えた身体は美味しい豚汁で温める。
【閉会式】
最後の閉会式で小学1年生の参加者から感想を聞くと、「川の流れは遅く見えるけどすごく速い。」という、まさにこの安全教室で知って欲しかった感想を聞くことができた。
【次回予定】
《1》2018年10月7日(日) 昆虫観察 詳しくは 【こちら】
《2》2018年10月14日(日) 同時開催 丸子の渡し祭り&多摩川で和 e(いい) 体験
・丸子の渡し祭り
・多摩川で和 e(いい) 体験
《3》2018年11月3日(土・祝) 二子の渡し体験 詳しくは 【こちら】